20090920

sleeping beauty

SLEEPING BEAUTY 19世紀半ばに写真術が発明されるとすぐに死者たちの肖像を撮影するという商業が成立した。 当時は、写真を撮られることは一生のうちに何度かという稀な出来事であり、 特に一枚も写真を残さず幼くして亡くなった子供たちも多かった。 そんな時両親の求めに応じて死んだ赤ん坊や子供の「記念写真」を撮影することが主にカトリックの国々を中心に 広く普及していたのである。 その習慣は、死者を悼む儀式が空疎なものになっていく第一次世界大戦頃まで続く。 特にアメリカでは、色彩タゲレオタイプにより美麗な「記念写真」が多数撮影された。 ------------------------------------------------ postmortem photograph--- 「死せる愛しき者たち」の写真を撮影することは、 (特に)写真が人々の間に広まり始めた頃の肖像写真のオーダーの中では 奇異な事でも何でもなく、ごく日常的なありふれた「記念撮影」のジャンルとして 扱われていました。この世に生を受けて間もなく亡くなった新生児や、幼児の写真が 圧倒的に多いことが、子供の死亡率が今よりもずっと高かった事を示しています。 まだ写真撮影が珍しかった当時、生まれてから一度も写真に撮られることのないまま 死んでいった子供達の多くが、恰もまだ「生きて、眠っているだけ」の様子を 演じるかの様に-----玩具を傍らに、遊びながら疲れて そのまま寝入ってしまったかの様に、 あるいは椅子に腰掛け、開いた本のページに視線を落としたまま、 まどろんでしまったかのように 、おそらくは両親らの希望によってこのような 「演出」を施され、撮影された写真もすくなくありません。 美しく着飾り、横たわり、腰掛け、ときには立ち姿で。 幼子の多くは母の手に抱かれて、撮影されて遺された何万枚もの「死せる愛しき者達」の写真。

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